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おすすめ特集・伝統工芸職人グループ「凛九」

名古屋駅西 喫茶ユトリロ / 太田 忠司

【文庫本】

書き下ろしミステリー。

東京生まれの鏡味龍は名古屋大医学部に今春から通う大学生。

喫茶店を営む祖父母宅に下宿した龍は、店の常連客から、家にピンポンダッシュをされ、外に出ると家の前に手羽先の骨が置かれ困っていると相談を受ける。

龍は友人と先輩の助けを借りて、謎に挑む。

商品ストーリー

先回、名古屋市中区にある大須商店街を舞台にした本の紹介をしました。
今回はそれに続きまして、名古屋駅(通称『名駅(めいえき)』周囲を舞台にした
本の紹介です。

『名古屋駅西 喫茶ユトリロ』
作:太田忠司
出版:ハルキ文庫
名古屋駅西にある商店街の中に「喫茶と軽食 ユトリロ」というお店があります。
創業は昭和24年。その後一度改築を経て現在は2代目の正直(まさなお)・敦子夫妻が切り盛りしています。
今朝も馴染みの常連客がモーニング目的で多数来店し、込み合っています。
その中でいつも夫婦で来店する岡田夫妻(主に奥さん)が、奇妙な話を始めました。
ここ数日夕方の4時過ぎ頃インターフォンが鳴り、
問いかけても応答がないため出てみると誰もいない。
ただ毎回家の前に手羽先の骨が何本も置かれている。
単なるピンポンダッシュではすまされず、いたずらにしてはタチが悪く、非常に気味が悪い云々と。
そんな時、店主の大学生の孫息子:龍(とおる)が店に顔を出しました。
岡田夫妻はこれ幸いとばかり、龍に奇妙な話の謎解きをしてくれるよう頼みこんできたのです・・・。
 
龍は名古屋大学の医学部に通う1年生。
出身は東京であり、現在『ユトリロ』を営む祖父母宅に下宿しています。
龍は同じ名大生の友人である駿(しゅん)に、その話をしてみました。
名古屋にきて日が浅い龍は、名古屋の文化や食についてまだ何も知りません。
手羽先の骨に関連して、龍が手羽先唐揚げを食べたことがないという龍に駿は驚きます。
「手羽先ったら名古屋のソウルフードだぞ。
名古屋に住んでてそれを食べないなんて、どうかしてる」
と。
そして何が何でも食べてみるべきだと強く提案し、講義終了後にレクチュアをしてやると言いました。
同じく名大の数学科に通う、名古屋めしに詳しい先輩も誘えるかもしれないというのです。
講義後、待ち合わせ場所の名駅のエスカ地下街に行ってみると、込み合う人になかで、
ひと目をひく美女が立っていました。
美女は明壁(あすかべ)さんといい、駿が言っていた名古屋、特に食に関してに非常に詳しい先輩でした。
龍は駿と明壁さんのヒントを手掛かりに、手羽先の骨放置事件の謎解きをすることになるのです。
 
 
名古屋めしといえば手羽先唐揚げ、海老フライ、味噌おでん、寿がきやのラーメンその他いろいろありますが、
その中の代表格の、いわば名古屋のソウルフードを題材に起きる珍事件を
龍が解決していくというストーリーです。
名古屋駅周辺の歴史、栄枯盛衰から名古屋めし、ひいては名古屋人の気性までもが
盛り込まれ、いわばミステリーに加えてグルメ情報、地元情報が1冊にまとめられたという感じでしょうか。
そして私自身が不思議に思っていた
何故に海老フライが名古屋の名物となり、全国で「名古屋といえば海老ふりゃー(フライ)」と
揶揄されているのか
が謎でしたが、(私自身も周囲に聞いても、海老フライを愛してやまず、
毎日でも食べたい!という地元人はいないのです)、その由来もちゃんと紹介されているという
名古屋豆知識も盛り込まれています。
 
朝1杯の珈琲を頼むと、ゆで卵やトーストなどが付いてくる。
今や全国的に知名度が高い名古屋のモーニングセット。
喫茶ユトリロにも常連客が朝7時の開店と同時にやってきます。
名古屋は喫茶店が多いことも知られています。
でも年々コメダ珈琲店のようなチェーン店に押され、「ユトリロ」のような老舗の純喫茶と呼ばれる店が
減ってきているのが悲しい。
ですが、地元老舗の喫茶店というものは得てして
常連客には非常に居心地がいいのですが、一見客にとっては
既に出来上がっている雰囲気に足を踏み込むには勇気必要。
踏み入れても常連客と店主の内輪感がハンパなければ、一見客にとって居心地だっていいとはいえない。
馴染みになるほど足しげく通うためには、当然その店側に何かに秀でた魅力が必要ですが、
通う客側にも時間と気力が求められます。
新規顧客が増えず、店主も高齢化し、跡継ぎ問題もある。
純な喫茶店が減るのも、ある意味致し方ないとは言えますが。
 
「名古屋は扉が重い」
「名古屋の人間は余所者にはなかなか気を許さん」
「でも馴染んでくれれば、とても心安うしてくれるけどね」
 
自分たちの気質について、わかってはいるんですよね。名古屋人も。
店主の正直もかつては東京からこの地へ来た人。
相当苦労したようでした。ちなみに奥さまの敦子さんは名古屋の地元民です。
名古屋で商売は難しい。
これもまた全国レベルで有名ではありますね。
 
さて。
店舗に名前の由来となった「ユトリロ」の絵にまつわる事件で〆となるこのお話。
謎めいた、物語当初は存在感の薄かった常連客が実は・・・なんて仕掛けも
用意されています。
 
著者の太田さんご自身も生まれも育ちも名古屋エリアだそうです。
ご当地本であり、ミステリー小説でもある。ドラゴンズ愛も随所に感じられ、
読んでいくとしだいに読み応えが出てくる、味わいのある1冊ですよ。
もちろん、名古屋弁も随所に登場します。
年配のみならず、今ドキの若者の生きた名古屋弁も、是非楽しんでください。
ご訪問いただきまして、
ありがとうございました
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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