マルシェル1周年記念としてはじまりました、注目のクリエイターズインタビュー。
今回は、ジオガシ旅行団さんをご紹介します。伊豆半島の風景をそのまま切り取ったような、そっくりでおいしいお菓子を制作、販売されているジオガシ旅行団さん。
食べるだけに止まらず、出前教室や、ジオ菓子と共に現地を楽しむツアーまで企画しています。その活動の背景を伺いました。(マルシェル運営)
大地の魅力を五感で味わう
大地を切り取りお菓子化しています。
モチーフとなった景色へツアーガイドをすることで視覚と味覚のパラドックスへ誘う活動や、全国の学校や団体との協力で、大地と親しむ仕組みを盛り込んだ出前授業や講演、商品開発サポートを行っています。
お菓子には、モチーフとなった大地の成り立ちに関する解説を日本語と英語で付けています。
さらに興味を持った方が足を運べるようMAPをつけて、食べるだけでは終わらない、実際に足を運んでもらえるような仕組み作りをしています。
制作にあたり、その場所にまつわる地理学、郷土学、歴史、産業など、論文検索から郷土史、場所によっては地元の方へのヒアリングも含め行い、その場所を伝えるためのストーリーを作ってから菓子化することにこだわっています。
5年間試行錯誤で苦しんだ末の、楽しい現在
2012年開始当初は2人のプロジェクトでしたが、経営難が続き、話し合うも1人脱退し、2016年にソロプロとなりました。2人でも作業量が多岐にわたり多忙だったので、立て直し当初は戸惑い、無我夢中でした。
もともと売れる商品を作るというより、「こんな未来になったらいいな」という思いから生まれた商品。経済を伴う活動にしようとすると、目的から歪みが生まれてしまい、開始から5年ほどは、苦しみながら試行錯誤しました。
それを手放し、本来の目的と楽しむことにフォーカスしはじめたら楽になり、なんとか継続し、仲間も増えました。
推理小説のように大地を読み解く楽しみを、ジオ菓子を通じて共有できることが何より嬉しく、対面のイベント販売では毎回嬉しくて漢泣きしています。
「ファンです」で静かにのけぞる
対面イベント、twitter、オンラインショップの注文時などで感想をいただくたびに、継続するパワーをいただきます。多少めげることがあっても全部吹き飛び、感謝しかありません。
以前、和菓子の歴史を学ぶべく、虎屋さんの発行している機関紙を取り寄せた際、担当の方が「ファンです」と言ってくださったことが。
目を瞑り、静かにのけぞりました。
ジオ菓子を片手に現地をめぐるツアーでは、雄弁に自分の素性を語ってくれている大地の様子を、参加者と一緒に楽しんでもらえると、心から嬉しく仲間が増えた気持ちになります。
「この石うめぇ!」にニヤニヤ
ジオ菓子ツアーで現地を案内した際、「風景がお菓子にしか見えない」とお客様より感想をいただくたび、また地質学者がジオ菓子と鉱物をルーペで見比べて「やべぇ!」と言っている様を見て、密かにガッツポーズをしています。
ジオガシキッチン教室で、完成したジオ菓子を「この石うめぇ!」と齧り付いている子どもたちを見て、ニヤニヤしています。
世界中の景色を切り取りたい
今後の目標は、世界中の景色をお菓子化して楽しんでもらうこと。
異業種コラボレーションや、ジオ菓子大喜利などもやってみたいです。
ご興味ある方、一緒に悪ふざけしたい方、お気軽にお声がけください。
お待ちしております。
そして収益がしっかりしたら、かつての相棒を呼び戻したいです。
■Profile:
ジオガシ旅行団
大地へ放り出すと途端に動きが早くなる特徴を持つ鈴木美智子のソロプロジェクト。2012年より活動。伊豆出身。好きな食べ物はそら豆。
ウェブサイト https://geogashi.com/
Clusterギャラリー https://cluster.mu/w/2c0a8253-e77f-4f7a-85dc-88ca32509bdc
Facebook https://www.facebook.com/geogashi
Instagram @geogashi
Twitter @geogashi_R
おしらせ:
コロナの様子を見つつですが、ジオ菓子ツアー(主なフィールドは下田市)を1日1組限定で行っております。よってコースアレンジも可能。お問い合わせはinfo@geogashi.comまで。
地質好きなあの人(ここで誰かの顔が浮かんだ方はぜひ!)へ最適な贈り物「ジオ菓子」はオンラインショップでお買い求めいただけます。メール便発送もできる商品がありますので有事の際は思い出してみてください。きっと良い仕事をします。