『マルシェルコラム』作品づくりの刺激になる記事を配信中!

地理人の地図をパッケージするには……?

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マルシェル1周年企画として始まりました、ハンドメイド作家さんに作品の作り方をご紹介いただくこのコーナー。
今回は、空想地図作家・地理人(今和泉隆行)さんにご協力いただき、マルシェルでも出品中のグッズ「市外局番地図」、「中村市大判空想地図」、「超・路線図」をパッケージする方法を解説いたします。
大判の印刷物をグッズ化して発送するには、いかにコンパクトにするかが重要。意外と頭と手を使う、折り工程について解説していただきます。(マルシェル運営)

今回作り方をご紹介するのはこちら

今回作り方をご紹介するのはこちら
本記事では、市外局番地図ポスター(A1サイズ)、中村市大判空想地図(B0サイズ)、超・路線図(B2サイズ)をもとに解説。
 

市外局番地図ポスター(A1サイズ)

市外局番地図ポスター(A1サイズ)
①マルシェルで最も売れている市外局番地図です。うーむ、正方形に近い形をしていて、A4、A3、A2、A1…のような長方形だとおさまりが悪い……。
②ちょっと回転させると、どうにか収まった……。
③しかし、問題は、A4で印刷すると小さすぎるということ。大判で印刷したいところ。これはA1(59.4 × 84.1cm)で印刷しました。縦4つ折り、横2つ折りで折りたたんでいますが、ここまでなら機械折りで対応してくれます。一件落着。
 

中村市大判空想地図(B0サイズ)

中村市大判空想地図(B0サイズ)
①続いて、看板商品?の、中村市大判空想地図です。普通に印刷すると、B0サイズ(103 × 145.6cm)だとちょうど良いのですが、大量印刷するとかなりコストがかかるのです。
②うーむ。B0とA0で印刷するとコストがかかるのと、折り加工が全くできないのです。B0だとどうにか予算内に収まり、折り加工もできる…ただ、縮尺が1万分の1から1.5万分の1に変わります。と言ってもわからないと思うので倍率で言うと、66.7%、3分の2の大きさになります。文字が超絶小さくなるので文字の見やすさが犠牲になりますが、どうにか全域を収めて印刷できそうです。しかし、左が余ります。
③そうなったら、このように〜左面を空けてタイトルや説明を入れてみると良さそうです。問題は、B1サイズだと機械折りは4つ折りまでしか対応していないこと。そこで、機械折り(赤線)を補うように、手折り(青線)工程を入れて、形を整えます。
④印刷所から届いた状態では折り目はこれだけ。
⑤ここから手折りが始まります。
⑥折って折って……。
⑦また折って〜。
⑧だんだん細長い形になり……。
⑨これで横の折り目、8つ折りは完了。
⑩最後に、縦3つ折りです。この時点でかなり厚いので強めに折ります。
⑪これで折りは完成です〜。物販イベント前は折り作業が続くので、指先が妙に硬くなります。
 

超・路線図(B2サイズ)

超・路線図(B2サイズ)
①続いてこちら、東急ハンズ×マニアフェスタで最も売れた商品、首都圏の「超・路線図」。もともと、静岡や長野、北関東を含む広い範囲で作っていましたが、これも印刷するとでかすぎるので、サイズを小さくしなければなりません。もともと文字が小さいので、縮小するのは現実的ではありません。
②そこで埼玉は大宮まで、横浜は戸塚まで、千葉は千葉の少し先まで…の範囲を絞ります。サイズは少し小さめのB2(51.5 × 72.8cm)です。
③今度は縦横4つ折りです。ところが機械折りだと全部折れないので、最後の2つ折りだけ手折りになります。
④このような形で印刷所から届きます。
⑤最後の2つ折りの部分です。
⑥半分に折るだけなので……。
⑦すぐに折れてしまい……。
⑧表に路線図のタイトルと説明をつけた紙を重ねて、袋に梱包してパッケージ完了です。
 

大判印刷は折り工程が要!

いかがでしたでしょうか。
大きな地図は、スマホはもちろん、パソコンの画面で見ても画面に収まらず、大きな紙で見てこそ、全体を一望しながら細部も同時に確認できる一覧性の高さを感じることができます。
しかし、大判のままだと持ち運びには向きません。持って帰るのも発送するのも大変です。折ることでコンパクトになるのですが、意外と頭と手を使う折り工程の話をお届けしました。
 
■Profile:
地理人
7歳の頃から空想地図(実在しない都市の地図)を描く空想地図作家。大学生時代に47都道府県300都市を回って全国の土地勘をつけ、地図デザイン、テレビドラマの地理監修・地図制作にも携わる他、地図を通じた人の営みを読み解き、新たな都市の見方、伝え方作りを実践している。空想地図は現代美術作品として、各地の美術館にも出展。青森県立美術館、島根県立石見美術館、静岡県立美術館「めがねと旅する美術展」(2018年)、東京都現代美術館「ひろがる地図」(2019年)。主な著書に「みんなの空想地図」(2013年)、「『地図感覚』から都市を読み解く—新しい地図の読み方」(2019年)、「どんなに方向オンチでも地図が読めるようになる本」(2019年)。
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