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育てているのはお米、ジャガイモ、信頼関係!ベテラン農家が長崎からブログで発信

ぽてと倶楽部
マルシェル1周年記念としてはじまりました、注目のクリエイターズインタビュー。今回は、長年goo blogを続けながら長崎でお米やジャガイモの農家をされている永田惇さん。
活動のきっかけや生産上のこだわり、今後の目標などについてお話をうかがいました。

――まず活動名とその由来を教えてください。

――まず活動名とその由来を教えてください。
「ぽてと倶楽部」という屋号で活動をしています。ジャガイモは400年程前、オランダ人がインドネシアのジャワ島から長崎へ持ち込んだといわれています。伝来の地である長崎県は知る人ぞ知る、北海道に次ぐジャガイモの産地なんです。皆さんに長崎のジャガイモを知っていただきたいという想いで名付けました。

――長崎にはジャガイモにまつわる歴史があったのですね。農業をはじめたきっかけはなんだったのでしょうか?

――長崎にはジャガイモにまつわる歴史があったのですね。農業をはじめたきっかけはなんだったのでしょうか?
もともと父が家業として雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)の裾野で農業を営んでいました。父の病気を機に40代で脱サラし就農しました。

――どんな農作物を栽培しているのですか?

長崎県の出島が名前の由来であるジャガイモ「デジマ」と、農薬や化学肥料の使用を最低限におさえて栽培したお米「にこまる」を主軸に生産、販売を行なっています。農業をはじめて20年ほどになります。

――「デジマ」とは珍しいですね。

長崎で生まれ育ったこの「デジマ」は知る人ぞ知る長崎定番の品種なんです。
しかし、「デジマ」は病気に弱く、割れや奇形など規格外となってしまうものが多いのです。そのため生産者からは敬遠されがちで生産量もあまり多くありません。ですが、父はとことん「デジマ」の美味しさにこだわっていましたね。

お客様への直売をはじめてからは、味はもちろん見た目などの品質にもさらに気を遣うようになりました。天候の影響でジャガイモの出来が悪くなってしまい、たくさんご予約を頂いていながら、泣く泣く販売を断念したことがこれまでに何度もあります。
こうした状況をお客様に正直に申し上げたところ、逆にお客様の信頼を得たようで、「農産物は訳アリが当たり前!定価でかまわないのでぜひ送ってください」と言ってくださる方もいらっしゃいました。ありがたいお言葉ですよね。


――畑の状況を率直に伝えることで信頼されたのですね。

――畑の状況を率直に伝えることで信頼されたのですね。
恩師の口癖だった「相手の立場に立って物事を考える」という言葉が私の中にも染みついています。自分だけが「よかった」と思うのではなく、お客様にとっても「ありがたい」「嬉しい」と思っていただけるような関係を築くことが長続きするコツだと考えています。

――そんな永田さんの農作物を通販で購入できるのはうれしいことです。販売をはじめたきっかけはなんだったのでしょう?

――そんな永田さんの農作物を通販で購入できるのはうれしいことです。販売をはじめたきっかけはなんだったのでしょう?
就農したばかりの頃、北海道出身の友人から「長崎のジャガイモを食べてみたい」と言われて送ったところ、その北海道出身の友人が「長崎のジャガイモも美味しいよ」と言ってくれたんです。その一言が通販を始めるきっかけになりました。当時、札幌市内にもDM(広告はがき)を送ってみようと原稿を考えたこともありましたね。

一方で、私はファーマーズマーケットなどの対面販売で信頼を得ることも重視しているんです。今までの経験から、単なるネット通販だけでは3年続いたらいいほうで、私にはお客様と実際にお会いして築く信頼関係は簡単には壊れないという信念があります。今はコロナの影響で情勢的に難しいですが、これまでは農作業が落ちつく時期を利用して、できるだけ対面販売に積極的に出かけるようにしていました。

――お客様と直接触れ合える機会を大切にされているのですね。

対面販売はお客様の生の声を聞かせていただきながら色々な情報交換が出来ますし、農作業の苦労を忘れてしまうほど楽しく実りある時間です。
妻や母も自分で作った農作物をお客様が手に取り購入してくださる場面を目にして、今まで経験したことのない作る楽しみや売る楽しみを改めて実感したようです。この状況が早く落ちつき、またお客様とお会いできる日が待ち遠しいですね。

――これまでの活動の中で印象に残るエピソードがあれば教えてください。

――これまでの活動の中で印象に残るエピソードがあれば教えてください。
農業は天候に左右されるため、最近はとくに苦労も多いです。そんな中、昨年「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で金賞を頂いたことはうれしかったですね。

――名誉なことですね。どのようなコンクールなのですか?

米・食味鑑定士協会が主催する、お米を成分とおいしさの面で評価する大会です。過去2回ほど最終審査にノミネートされましたが、最高賞には手が届かずにいました。

農薬や化学肥料を50%以下に削減した特別栽培をはじめ、ふっくらとした炊き上がり、モチモチとした食感についてはこれまでも評価を頂いておりました。今回は念願叶って金賞を受賞することができ大変光栄です。

――おめでとうございます!生産者としてこの上ない喜びではないでしょうか?

――おめでとうございます!生産者としてこの上ない喜びではないでしょうか?
そうですね。ただ私にとって何よりもうれしいことは、収穫したお米やジャガイモを食べたお客様に「おいしかった」と言ってもらうことです。その一言が、どんなに辛く苦しい作業も一瞬で忘れてしまうほど、「これからも頑張ろう」と思える原動力になります。

――生産、販売に関しての今後の目標はありますか?

マルシェルにジャガイモも出品したいのですが、保存期間が短く3ヶ月ほどで発芽してしまうため今は踏み切れずにいます。

北海道のジャガイモは収穫期が秋の1回のみですが、長崎は春と秋に2回収穫できるというメリットがあります。春は長崎の新ジャガイモをアピールできる年に一度の好機なので、このタイミングで今春の「デジマ」を読者の皆さんへもお届け出来ればと計画中です。

あまり市場に出回っていないこの「デジマ」の美味しさをもっとたくさんの方に知っていただき、食べていただける日が来てほしいですね。

――今春こそ「デジマ」をアピールしたいですね。どのようなお料理に合いますか?

メークインと男爵イモの中間くらいの水分と甘みがあり、どんなお料理にも合うんですよ。私はシンプルにバター焼きが好きですが、ご購入いただいたお客様からは肉じゃがなどの煮物やポテトサラダにするととてもおいしいというお声を頂いています。

――これから農業や販売をはじめようと考えている方へ、アドバイスをお願いします。

“自分を知ってもらうこと”からスタートするとよいと思います。そのために、マルシェルのブログのようなサービスを活用するのもおすすめです。私もgoo blogをはじめて10年以上になりますが、当初はお客様向けに農作物の生育状況や、日々の出来事をお知らせする「アグリ日記」として、農業を知っていただくことからスタートしました。これからの農業は「売りながら作る」というのが主流になりつつあって、今後は消費者と心が通った販売を目指すのがより大事になるのではないでしょうか。

――多くの人に知ってもらえている実感はありますか?

最近ではブログをご覧になったお客様が「こういう環境で作っているのか」「こういった苦労をしているのか」と関心を持ってくださっています。「そろそろ収穫の時期かな?」「もうすぐ届くかな?」と楽しみにしてくださっていることが感じられ、発信する喜びややり甲斐を感じています。
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2021/4/19 追記:2021年のじゃがいも予約販売を開始しました!

■Profile:
ぽてと倶楽部
永田 惇
長崎出身。長崎でじゃがいも、米、サツマイモ、にんにくなど農作物を育て、一部直販している。
2020年「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で「にこまる」が金賞を受賞。

▶ブログ:https://blog.goo.ne.jp/atcchin
▶出品物一覧:https://marchel.goo.ne.jp/atcchin