作品を通してhappyで”kirakira”した気持ちを届けたい
――活動名とその由来を教えていただけますか。
私の名前の「ともみ」と、作品のコンセプトである「kirakira」と「押し花」を組み合わせた「tokibana」という名前で活動しています。
――素敵な由来です!作品制作をはじめたきっかけを伺えますか?
ハンドメイドのフリマアプリで押し花を使ったアクセサリーと出会い、「かわいい!」と思って調べたらレジンで作れると知りました。それから1ヶ月半ほどかけて「レジンフラワー認定講師」の資格を取得し、ハンドメイド作品の制作をはじめました。
もともと花は好きでしたが部屋にお花を飾ったりする程度で、作品制作を本格的に始めたのは半年ほど前です。
――お名前の通り、かわいい押し花を使った作品が印象的です。作品のコンセプトを伺えますか?
手にとった方がhappyで”kirakira”した気持ちになれるといいな、と思いながらひとつひとつ丁寧に作っています。仕事で疲れたり大変なことがあっても、何かお気に入りのものを身に着けていると気持ちが上がって頑張れますよね。私自身、自分用のヘアアクセサリーを作って、その日の気分で選んで身につけています。
作品に使うお花は、春ならミモザ、初夏なら紫陽花といった季節感も大事にしています。押し花は他のハンドメイド作家さんから仕入れています。レジンで加工した時に綺麗に色が出るよう、着色したお花を選ぶことが多いですね。
――たしかに、どれも季節を感じる作品で素敵です。今の季節イチオシの商品はありますか?
今は紫陽花が見頃なので、紫陽花を使用したヘアゴムとポニーフックです。
――グラデーションのかかった赤い花が綺麗ですね。制作はどういう時間に行っているんですか?
仕事と家事とのバランスを取りながら、夜や土日の空いた時間を使って行っています。一つの作品にかける時間は、スマホリングだと10〜15分程度、ヘアゴムだと1時間くらいですね。
制作中は、地元のFMラジオをよくかけています。
頭の中でイメージを広げ、それを形にする
――制作で一番大変なステップは何でしょうか?
レジンは気泡が入ってしまうことがあるので、気泡を一つ一つ取り除くのが地道で大変な作業です。まずエンボスヒーターというドライヤーみたいな道具で飛ばして、それでも取り切れない場合は爪楊枝で取り除いていきます。
ドライフラワーは立体的で、花びらと花びらの間に空気が入ってしまうので、特に大変ですね。
――気を使う作業ですね。作品制作を始めたのは半年前からとのことですが、作品の数も多くきれいなお写真で丁寧に発信されていますね。もともと「つくる」ことはお好きだったんですか?
保育士をしているので、仕事で子どものおもちゃや部屋の飾りを作る機会も多く、もともと作ること自体は嫌いではありませんでした。子どものおもちゃを作るときは、まず頭の中で計画して実際に手を動かして作っていきます。ハンドメイド作品を作るときも同じように、まず素材となる押し花を見て、「この押し花なら箸置きがいいかな」「ヘアゴムがいいかな」などと頭の中で構想を広げてから実際の制作に移っていきます。
――お仕事での経験が作品制作にも活きているんですね。
夢中になれるものができ、生活にハリが生まれた
――制作や販売をはじめて嬉しかった出来事はありますか?
ご購入いただいた方から「とても気に入りました」「かわいいです」といったメッセージをいただき、喜んでもらえたときですね。作品を気に入ってリピートしてくださったときが、一番嬉しかったです。
――それは嬉しいですね。ご活動をはじめる前と後で、何か生活や気持ちに変化はありましたか?
このコロナ禍でなかなか外出することができずにいますが、家の中でハンドメイド作品を作る時間が充実しているので、全然苦じゃなくなりましたね。夢中になれるものができて、生活にもハリが出ました。
――身近な方々の反応はいかがですか?
夫は活動自体を応援してくれていて、自ら木を買ってきて制作のための作業机を作ってくれました。部屋にぴったりおさまるサイズの机がなかったので、とても助かりました。「tokibana」のロゴ制作にも協力してくれました。ロゴにヒゲを乗せてみたら?と提案してくれたのも夫です。
先日の母の日には、義母と実母に、それぞれのイメージや色を思い浮かべながら作った作品を贈ったら、すごく喜んでくれました。義母にはかすみ草を使ったコースターを、読書好きで明るい性格の実母はスターフラワーを使った本のしおりをプレゼントしました。
――ご家族も応援してくださっているんですね。自分を思って作品を作ってもらえたら嬉しいでしょうね。
まずは一歩踏み出してみると世界が広がる
――今後、作品制作を通して取り組んでみたいことはありますか?
レジンとお花は中心に据えて作品制作を続けていきたいです。これからも季節に合わせたお花で作品を制作していくので、ブログやマルシェルのギャラリーを見ていただけたら嬉しいです。
今はコロナ禍で実現できていませんが、ハンドメイドのイベントが開催されるようになったら出展してみたいですね。
――ブログを拝見したところ、tokibanaさんはTSUTAYA西尾寄住店でも委託販売をなさっていますね。
たまたま店頭でハンドメイド作家さん募集のポスターを見てお店の方に声をかけたところ、置かせていただけることになりました。リアルな販売が初めてだったので、委託販売を開始する前は一ヶ月ほど頑張ってたくさん制作しました。
ネットではコースターやスマホリングなどが売れていますが、TSUTAYAでは箸置きや耳かきなど実用的なものが売れていたりと、売れ筋商品に違いがあって面白いです。
――着々とご活動の場を広げていているんですね。これからハンドメイド作品制作を始めたいという方に、なにかアドバイスがあれば伺えますか?
大変なこともありますが、やりがいはあります。一歩踏み出すことが大切だと思います。
長く活動を続けていくためには、長い目で見て頑張りすぎず、生活リズムを崩さないことが大切だと思います。