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散歩で見つけたあるある風景を50種類以上はんこにしちゃった!? 路上観察ユニット・SABOTENS

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マルシェル1周年記念としてはじまりました、注目のクリエイターズインタビュー。
今回は、SABOTENSさんをご紹介します。道に落ちているものから人間ドラマを妄想する「落ちもん写真家」の藤田泰実さんと、路上の園芸活動や植物を愛で観察する「路上園芸学会」の村田あやこさんの二人組。組み合わせたら路上の風景が作れる「家ンゲイはんこ」は、二人が散歩して発見した「あるある」アイテムがモチーフになっています。
今回は、メンバーのお一人である村田さんに、グッズ制作の背景などを伺いました。(マルシェル運営)

組み合わせると路上の風景が作れるはんこ

組み合わせると路上の風景が作れるはんこ
道に落ちているものから人間ドラマを妄想する「落ちもん写真家」の藤田泰実と、路上の園芸活動や植物を愛で観察する「路上園芸学会」の村田あやこの二人で、「SABOTENS」という名前で活動しています。
2016年に共通の友人を介して偶然知り合い、同い年で趣味も似ているということで、意気投合。最初はただ、いろんな街をぶらぶらとお散歩するのがメインでしたが、お散歩して見つけた街の風景の面白さを他の人とも共有したい、という思いからグッズ制作や展示を行うようになりました。
「路上のはみだしもん」をテーマに、はんこやキーホルダー、Tシャツといったグッズを制作しています。

家ンゲイはんこ

家ンゲイはんこ
メインのグッズ「家ンゲイはんこ」は、室外機やアロエ、選挙ポスター、ツタなど、路上でよく見るものをモチーフに、好きなパーツを選んで組み合わせると、紙の上で自分だけの路上の風景がつくれる、というはんこです。
街の園芸って、「ペットボトル」や「アロエ」など、あるあるアイテムが結構あるんです。「はんこ」にしたら、植物を育てるのが苦手な方でも簡単に園芸を楽しめるのでは、というのが発想の出発点です。

メンバーの藤田さんの本業がイラストレーター・デザイナーということもあり、デザインや実制作の部分は藤田さんにおんぶにだっこ。私(村田)は「こんなパーツはどうかな?」というアイデアを出したり、チラシなどを作成する際のテキストの部分を担当しています。

最初のプロトタイプとしては、こんなふうに、藤田さんが街のはんこ屋さんでいくつかサンプルを作ってくれました。
 

ニッチなアイテムでヒヤッ

ニッチなアイテムでヒヤッ
2017年にはじめて行った展示で、グッズとして販売。その時はなんと、藤田さんが弟さんと一緒に、ホームセンターでカットした木材に、一つ一つゴム印の部分を貼り付けたり色を塗ったりしたというハンドメイド(藤田さん&弟さん、本当にありがとうございます!)。
その後、いいはんこ工場にも出会え、現在はデータで入稿したものをゴム印として納品してもらっています。

「これもあったらいいんじゃない?」「こんなのはどうかな?」と自由にモチーフとなる絵柄の案を出し合いバリエーションを増やしていった結果、現在はんこの種類は、なんと50種類以上。
最初はかわいらしい植物がメインでしたが、「落ちそうな議員の選挙ポスター」「育ちすぎたアロエ」など、ニッチなアイテムばかりが増えていってしまいました。
選挙ポスターは、実際に議員をされている方が買われたことも。ヒヤッとしました(笑)。

50種類にも増えると、どんどん売れるものと、あまり売れないものとの差があるのが、悩みどころといえば悩みどころ。
一回に発注する数が多いほど単価はおさえられるが総額が上がってしまう。一方で、はんことして買いやすい金額の範囲にはおさめたい。
そんなせめぎあいをしながら、いつもドキドキ博打気分で発注しています。
 

作品がきっかけとなり、台湾のイベントに毎年招待されている

作品がきっかけとなり、台湾のイベントに毎年招待されている
そうやって、制作に関しては色々と試行錯誤してきた部分もありますが、グッズという形になったことで、雑貨や文具など様々なイベントに出展する機会ができました。
イベントで偶然はんこを手にとってくださったお客様が、「そういえばこんな風景あるね」と共感してくださることも。そうやって手に取れる形になったことで、言葉が通じなくても、自分たちの視点を共有できるので、手探りでも形にしてきてよかったな、と思います。
ずっと行ってみたかった台湾にも、現地のイベント参加(雑貨女子博、小誌市集など)や個展で、6回も訪れることができました。現在も、台湾のお店ではんこを販売していただいています。ただ旅行にいくだけでは出会えなかったような人とつながれたりと、活動の幅が広がりました。
海外に心おきなく行ける状況になったら、また台湾へ行きたいですね。

まず自分たちが目一杯楽しんでできるか、ということを大切に、今後も様々なかたちで路上を自由に楽しむ視点を伝えていけたらいいなと思います。
 
Profile:
SABOTENS
道に落ちているものから人間ドラマを妄想する「落ちもん写真家」の藤田泰実と、路上の園芸活動や植物を愛で観察する「路上園芸学会」の村田あやこの二人組。2016年から活動開始。ウェブマガジン・エントリエでいろんな街を嗅覚だけで散歩する「まちのミカタ」を連載中。
https://www.sabotens.com/
Instagram @sabotens_tokyo