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国を超えた伝統の融合!カラフル糸ピアスで繋がる世界

aminbo
マルシェル1周年記念としてはじまりました、注目のクリエイターズインタビュー。今回は、カラフルな糸を使ったアクセサリーを制作されている古橋明日香さんです。
活動のきっかけや制作上のこだわり、今後の目標などについてお話をうかがいました。

――活動名を教えてください。

糸を編んでアクセサリーを作っているので、「編む」という意味を込め「aminbo」という名前で活動しています。

――このアクセサリーを作りはじめたきっかけは何だったのでしょうか?

私は神戸出身で、京都が近いので糸屋や糸メーカーが身近にたくさんあるような環境で育ったこともあり、糸の美しさを何らかの形で発信したいという想いがありました。

ある日ハンドメイド仲間から、「『ニャンドゥティ』という南米パラグアイ伝統の刺しゅうがこれから流行りそう」と聞いたのをきっかけに興味をもちました。すぐに「ニャンドゥティ」のワークショップを探して技法を習得し、現在の活動をスタートして4年目に入ったところです。

――「ニャンドゥティ」とは、どのようなものなのですか?

――「ニャンドゥティ」とは、どのようなものなのですか?
「ニャンドゥティ」とはパラグアイの言葉で「クモの巣」という意味です。クモの巣のように布に放射線状に縦糸をかけていき、織物のように上下に横糸を編みこんでいきます。糸はさまざまな太さ、種類のものを試しましたが、あまり細い糸を使うと湿気などで変形してしまう場合があるので、刺しゅう糸8番の太さの刺しゅう糸がベストということがわかりました。今は主にポルトガルなどから輸入したものを使用しています。

――鮮やかな色合いのものが多いのでしょうか?

輸入糸には日本ではなかなか見られない鮮やかな発色のものが多く、それも魅力ですね。装飾にはカラフルなビーズや、ビーズにシルク糸を巻きつけて作ったシルクボールなどを使用しています。それらと刺しゅう糸から生まれる“色の掛けあわせ”や“異素材のマッチング”が楽しめます。シルクボールに使用しているのは、古くから着物づくりに使用されている絹糸で、独特の“古きよき”色味や質感があるため、ご年配の方にも好評です。

――日本の着物に使われる素材とのマッチングは面白いですね。


顔まわりにつけるアクセサリーで人に与える印象は大きく変わるので、色えらびや色あわせは本やネットを参考にしながら入念に行っています。

刺しゅうが出来あがったら、現地パラグアイではタピオカ粉を塗ってかためますが、私は水溶性ボンドで塗りかため、太陽光で乾かして布からはずします。仕上がりは軽量で、パリッと硬いうす焼きせんべいのようになります。糸だけで作ったとは思えないほど丈夫なんですよ。

――作品はイヤリングが多いのでしょうか?

――作品はイヤリングが多いのでしょうか?
主にピアスやイヤリング、ヘアゴムを制作しています。基本的に私自身が厳選した素材を用い色を組みあわせて作っており、「バッグチャームを作ってほしい」といったご注文もお受けしています。ピアスは小さなもので2㎝ほど、大きなもので8㎝ほどのサイズになりますが、サイズにかかわらず糸製のため、軽くて長時間つけていても疲れません。

――販売に関し、工夫されていることはありますか?


ひと組のピアスを作るのに2時間半~3時間ほどかかりますが、多くの方が気軽に普段づかいできるような価格設定にしています。またご購入いただいた方には、半永久的に無料でメンテナンスサービスを行っています(送料のみご負担いただいています)。

これまでも何度か「壊してしまった」「片方をなくしてしまった」などとご相談をいただき、修理や交換の対応をしました。友人からは「この先、たくさんの方から依頼されたら大変になるよ!」と言われますが、私ならではのサービスを提供し、長くご愛用いただけたら嬉しいと思って実施しています。

――それは購入側にとって嬉しいサービスですね。実際に販売をはじめられて気持ちに変化はありましたか?

――それは購入側にとって嬉しいサービスですね。実際に販売をはじめられて気持ちに変化はありましたか?
販売をスタートする前も友人に作品をプレゼントしていたのですが、いざ見ず知らずの方に販売するとなると、恐怖心や緊張感がめばえました。クレームを恐れるというより、「壊れたらどうしよう」「ガッカリさせてしまったらどうしよう」という気持ちの方が強い気がします。

その気持ちから、作品が仕上がったら何回も高いところから投げおとしたり、同じピアスを約2年間身につけ経年変化を確認したりと、耐久性に配慮するようになりました。

――販売活動の中での嬉しかったエピソードがあれば教えてください。

――販売活動の中での嬉しかったエピソードがあれば教えてください。
はじめた当初は「海外旅行が趣味でオシャレに敏感な、30代位の個性的な女性」とターゲットを決めていましたが、実際は幅広い年代の方にお買い求めいただき、嬉しい気持ちでいっぱいです。とくに感激したことは、はじめて私の作品を買ってくださったお客様が翌日またお友達を連れて買いに来てくださったり、85歳の女性が「20年ぶりのイヤリング」とご購入くださったりしたことでしょうか。

他にも「人生ではじめて自分でアクセサリーを購入する」という女子高校生や、「重たいアクセサリーが嫌になって……」というミドルエイジの方がえらんでくださったことなど。本当にあげればきりがないです。

――軽量かつ低価格なのが幅広い層に受けいれられたんですね!逆に辛かったエピソードはありますか?

辛いわけではありませんが、座りっぱなしで細かい作業をしつづけてしまうので、ヨガなどで体を動かすことを心がけています。以前はダンサーとして活動していたので、やはり体を動かすとリフレッシュできます。

――今後の目標はありますか?

――今後の目標はありますか?
コロナの状況が落ちついたら、日本で外国人向けのワークショップを開き、世界各国にお客様をつくりたいです。そのご縁を通じて世界中でワークショップができたらいいですね。外国の方々に私が指導して、その方々にも母国で現地の方向けに制作、販売をしてほしいです。そうして広めていく中で、ずっとお世話になっている京都の糸メーカーの糸も提供していけたら……と考えています。

最終的には日本の田舎にある古いホテルのような建物を改装し、ハンドメイド活動も宿泊もできるような施設をつくりたいです。その夢を実現させるための第一歩として、英会話を習いはじめました。

――世界中でワークショップ、想像するだけでワクワクしますね。ぜひ実現していただきたいです。これから制作や販売をはじめる人は、どのようなことを心がければよいでしょうか?

あまり「副業にしたい」とか「生計を立てたい」などと強く思いすぎず、楽みながら制作を続けていくことが大切だと思います。販売から人とのつながりが生まれることは少なくありませんので、そのご縁を大切に、制作に活かしていくとよいかもしれませんね。

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■Profile:
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古橋明日香
神戸出身。ダンス講師をしながら、国内外の珍しい糸を使った独自のアクセサリーを制作。

▶ブログ:https://blog.goo.ne.jp/aminbo
▶出品物一覧:https://marchel.goo.ne.jp/aminbo