小さい頃からものづくりが好きでした
――ご活動をはじめたきっかけを伺えますか?
小さい頃からつくること自体が好きで、5年ほど前から羊毛フェルトや消しゴムはんこをはじめました。また陶芸は数年間、先生に習ってお皿やコップなどを制作していました。
ある時ふと、自分の好きなものってなんだろうと人生を振り返った時、頭に浮かんだのがハンドメイドでした。半年くらい前に訪れたマルシェで出品されていた色々な作品を見て「かわいいな、自分でも作ってみたいな」いう思いがずっと残っていたことも、大きなきっかけです。
他の作家さんの作品を色々と見ながら自分なりにできることを考えて、陶芸をずっとしていて粘土を触ることが好きだったので、2〜3ヶ月ほど前から樹脂粘土のアクセサリー制作と、インスタグラムでの発信や販売といった本格的な活動を開始しました。
気分が上がるアクセサリーで癒やしを届けたい
――ずっとものづくりに親しんでこられたんですね。作品のコンセプトをお伺いできますか?
最初は、作れるものだったら何でもやってみようと思ってはじめましたが、今は樹脂粘土とお花や練りきりをテーマに、かわいくて気分が上がるアクセサリーを制作しています。
作品を通して癒やしを届けられたら良いな、と思っています。
――作品のモチーフはどうやって決めているんですか?
その時どきで、「今日はこれが作りたい」とパッと頭の中に思い浮かんだものを作っています。
お花がメインですが、たまに息抜きでドーナツを作ったり。インスタグラムにアップしたら「食べたい」っていうコメントを結構いただきましたね(笑)。
――「食べていいですよ」って言われたら食べちゃいそうなくらい、リアルで美味しそうです。
ありがとうございます(笑)。
――作品は、ワクワクするようなカラフルな色の組み合わせも印象的ですね。
作品には、様々な色を使うことを大事にしています。近い色を組み合わせてまとまったイメージにしたり、奇抜な色を使って今までにない作品を作ってみたりと、試しながら色の組み合わせを見つけています。
最初はパステル系の色を多く使っていましたが、最近は濃い色にも挑戦しています。
自分独自の「色」を出したい
――樹脂粘土のアクセサリー制作をはじめてまだ2〜3ヶ月とのことですが、すごく作品のクオリティが高いですよね。教室に通ったりしたんですか?
独学で、手探りで制作しています。他の作家さんの作品や工程を参考にすることはありますが、その通りに作るのではなく、自分なりの色を出してかわいく作れるよう試行錯誤しています。
――制作はどのような時間を使って行っているんですか?
基本的には仕事が休みの日が多いですが、仕事終わりで疲れていても、作りたいものがあったら手を動かすことも。自分の時間を使える限り、制作に充てています。
休みの日に黙々と制作していると、一日で何作品もできちゃうこともあります。
作品をきっかけにコミュニケーションの輪を広げる
――活動を通して、嬉しかったり印象深かった出来事はありますか?
インスタグラムを始めて3ヶ月ほど経ち、徐々にコメントをくださる方も増えてきました。「見ていて癒やされました」といったコメントを書いていただくとすごく嬉しくて、励みにして毎日投稿を頑張っています。
私は平和主義というか、周りの人がにこやかになったらいいなという考えを持っているので、活動を通して出会う人とのコミュニケーションを大事にしています。コメントをいただいたらちゃんとお返事をして。そこから輪が広がっていったらいいな、という思いがありますね。
――丁寧に発信してやり取りされているから、それが次の反応にもつながるのでしょうね。インスタグラムではプレゼント企画も行っていらっしゃいますね。
フォロワーさんを対象に、コメントを書いてくださった方の中から抽選で作品をプレゼントしています。今は紫陽花のアクセサリーのプレゼント企画を行っています。すでに10名ほど応募がありました。
――たくさんの反応があったんですね。企画はどういうふうにして思いついたんですか?
最初のきっかけは母の日の前に、樹脂粘土で作ったカーネーションのアクセサリーがたくさんできたので、母の日にプレゼントしてもらうためにお力になれたらいいなという思いから、企画を思いつきました。
その時も結構応募していただいて。
家で楽しめるハンドメイドが心の救いに
――お話のはしばしから、人のことを思って活動されているのが伝わってきます。活動を始める前と後で、なにかご自身の生活や気持ちに変化はありましたか?
自分の中で「好きなものがこれだ」と明確化されました。作っているとすごく楽しいんです。私には作ることができるんだな、と。コロナ禍で外に出られない中で、家で楽しめることができているのが救いになりましたね。
――作ることそのものが楽しいというのが、癒やしや息抜きになりそうですね。発信して他の方の反応があると、さらにプラスして嬉しくて。ご家族の反応はいかがですか?
弟から「ネックレスを作って」「万年筆のモチーフでピアスを作って」といったリクエストをもらいました。積極的に希望を伝えてくれたので、弟のためにアクセサリーを作りました。つけてくれているのが何より嬉しいですね。けっこう似合っていました。
――世界に一個だけのアクセサリー、弟さんもきっと嬉しかったでしょうね。ご家族も応援してくださっているんですね。
そうですね。親戚の子も「これ作って」って言ってくれたり。嬉しいです。
父の日には、父のためにレザークラフトでグッズを作ろうと考えています。
――レザークラフトまでできるんですね。インスタグラムで、リメイクアクセサリーも制作していると拝見しました。
私が持っているアクセサリーは、8割リメイクです。アクセサリーは使い続けると劣化してくるので、替え時かなというタイミングで部品ごとに解体して、使えそうな部品と新しい部品を組み合わせたりと、リメイクしています。形は変わってしまっても、ずっと使っていたものが残っているから暖かみがあって好きですね。
ワークショップにインスタライブ……やってみたいことがたくさん
――これからやってみたいことはありますか?
いずれワークショップをやってみたいですね。以前、職場の同僚向けに何回かワークショップを開いた時、とても楽しくて。休みの日を使って、消しゴムはんこや羊毛フェルトの人形、つまみ細工など、その時々でテーマを変えて開催していました。毎回10人くらい参加してくれたので、同じ人形を作っても作る人によって表情に違いが出たりと、面白かったですね。
季節に合わせたプレゼント企画は、これからもできたらいいなと思っています。必要なところに行ってもらえたら、作品も喜ぶので。
将来的には、インスタライブで制作の様子を配信もできたらいいですね。それが誰かの作品制作の参考になったら嬉しいです。
心から楽しめるものだから長続きする