Webページ制作から商品PRまで丁寧にフルサポート
ーー「FIRST STEP」のコンセプトや特徴を伺えますか?
開原:「丸投げOKのフルサポート」を大きな特徴としています。
「こんなことをやってみたい」という熱意とアイデアさえあれば、ヒアリングを進めながら一緒にプロジェクトページを制作し、ご要望に応じて資金調達や販売先の選定、商品の告知やホームページ制作までお手伝いしています。
FIRST STEPでは、他社のクラウドファンディングサービスで発表済みの商品の出品が可能です。プラットフォームによってユーザーの属性が違うので、同じ商品でも出品先を変えれば、それなりに売れる場合があります。
そのため絶対にうちで先に出品してくださいというのではなく、商品やアイデアによっては、まずは他社のサービスで出品していただく場合もあります。丸投げのフルサポートでは、そこも含めて一緒に検討します。
輸入商品の場合であっても、販売権さえ持っていれば出品していただけますし、在庫があればプロジェクト終了前にリターンを発送していただいたりと、ECサイトのような使い方も可能です。
――出品者の選択肢が広いことが魅力ですね。
開原:利用者に結構喜ばれるのが、資金調達のリードタイムが早い、という点。月末締めで翌々月に入金するため、3ヶ月間実施しているプロジェクトであれば、初月で集まった資金が3ヶ月目に入金されるので、プロジェクト期間中に資金調達ができます。
クラウドファンディングで高校生の将来を支援
ーー過去に実施したプロジェクトで印象的だった出来事はありますか?
開原:他社のクラウドファンディングで全然売れなかったお掃除用品が、FIRST STEPでの展開時にページの見せ方を変え、広告も行った結果、6倍近くの売上を出せたことがありました。
具体的には、使用前後の変化や使用手順を動画や写真で分かりやすく見せたり、商品のサイズが分かるよう市販品と並べて撮影したりと、デザインや写真などを大きく見直しました。
また、お掃除に特化したインフルエンサーマーケティングを実施したところ、商品を紹介した投稿が反響を呼び、2日間で100万円超の支援を達成。その後も継続的に広告をかけ続けた結果、最終的に195万円程の支援を達成しました。
――アピールの仕方を客観的にコンサルティングしていただきながら、最終的に「売る」ところまで寄り添ってサポートしていただけるのは、出品者にとっても心強いですね。
開原:もう一つは、起立性調節障害を経験した高校生が、同じ症状に悩む人を助けるセラピストになるための活動資金を集めたプロジェクトです。
自らメディアとつながってラジオ出演したり、HSC(Highly Sensitive Child - 人いちばい敏感な子ども)の啓蒙活動を行う方と一緒にフェイスブックライブを開催したりと、その子自身がPRを頑張り、目標額の180万円には至らなかったんですが、それでも100万円近くもの支援を集めることができました。現在その子は、集まった支援金でセラピストになるための講座に通っています。
僕自身勉強になりましたし、その子の自信にもつながったことが良かったな、と思えました。購入型のプロジェクトなので本来リターンを用意するんですが、支援者からのリクエストで「リターンなし」というオプションも追加しました。
ただ支援したいという人が、このプロジェクトの支援者にはすごく多かったんです。
――プロジェクトが、一人の高校生の将来につながっていったんですね。
想いを広く届けるためのハブに
ーー今回のマルシェルとの共同企画では、どのような取り組みを行うんでしょうか?
開原:FIRST STEPの利用者の中には、クラウドファンディング終了後、ECサイトやオフラインでの販売で販路を広げたいというお客様がいらっしゃいます。ただECサイトの立ち上げは大変ですし、コロナ禍でオフラインでの販売が難しい状況です。そのため、ご自身でECサイトを立ち上げる前のステップとして、マルシェルを活用していただきたいと思っています。
商品にブログ記事をリンクさせて想いやエピソードを伝えるというマルシェルのシステムは、クラウドファンディングと親和性があり、既存のクラウドファンディングのページをリライトすれば、ブログ投稿もそこまで手間をかけずに行うことができます。
一方でマルシェルに既に出品されている方にとっても、商品の拡散や資金調達の手段としてクラウドファンディングをご活用いただけるのではと思っています。
お互いに相乗効果が生まれたら面白そうだな、と期待しています。
ーー双方の出品者にとって販売先の受け皿が増えるのはいいですね。チャレンジしてほしいクリエイターへの応援メッセージがあれば伺えますか?
開原:ハンドメイドのスキルや商品は、もっと広めたら欲しがる人はたくさんいると思います。皆さん想いを持って商品を作られていると思うので、その商品をより多くの方に届けるためのハブになればいいなと思います。
クラウドファンディングは、いい商品があっても出品者自身で告知しないと、なかなか広まりません。そのため、ご自分のやっていることをもっと知ってほしい、販路を広げたい、という熱意があり、ご自身で発信するのが苦でない方におすすめの取り組みです。
ブログで文章を書くスキルを積んでいると思うので、写真やテキストといった素材があれば、ローンチするページは作れます。
「FIRST STEP」という名前のとおり、第一歩を踏み出して、夢を形にしてみませんか。
マルシェル×FIRST STEP特別企画「好きをカタチにする」はこちら
■Profile:
開原 大輔(かいばら だいすけ)氏
新卒で食品パッケージの印刷会社に就職し、中国やタイへの輸出事業の立ち上げを経験。次の人材紹介会社では新卒紹介事業や採用イベントなど複数のプロジェクトの立ち上げに携わり、経験を積む。
家族との時間を取りつつ自分の手掛けたいビジネスを実現するため起業を決意し、2019年2月にスリーウィン(株)を設立した。クリエイターの活躍支援を中心に、Webデザインやスポーツ支援など、さまざまなフィールドで活躍中。